Château la Voulte-Gasparets コルビエール – ウィルスに負けずにラングドックを

今週末、スペイン、さらにはフランスと徐々に感染者が報告されているようです… 日本でもできる限り外に出ないようにしながら、移動を控えつつ焦らず行動するしかありません。

そんななか、今日のひとりワインはこれです。スペイン・フランスの話題性にもってこいかと。
Château la Voulte-Gasparets
AOP Corbières – 2016
13.5%

コルビエール(赤・白・ロゼが可能。赤が主流)は、ラングドック! これはすぐに出でくるようにしたいところ。友人が持ってきてくれたものを、ひとりで開けて飲んでいます…

裏ラベルによれば、作り手さんは太陽と砂利質の土地に恵まれたブトナックBoutenacで6世代にわたり、3年以内であれば華やかさや果実味がとくに顕著とのこと。2016年なので、少し落ち着きつつある、比較的早のみタイプのワインのよう。

コルビエールではグルナッシュ、カリニャン、ムールヴェードル、シラーがよく使われる。色合いは比較的淡い、青紫色。ディスクは中程度、脚はやや軽めなので糖度・度数はさほど高くなさそう。味わいでは、ほのかな甘みと木イチゴのような強めの酸味。タンニンがまだ力強いことから、若さが伝わってくる。

香りはブルーベリー、同時にブラックチェリー、キノコ、黒胡椒のスパイシーなトーンなど複雑。およそ 50% Carignan, 25% Grenache, 15% Mourvèdre, 10% Syrahのよう(2016年のセパージュは見つけられなかった)。グルナッシュ(原産地のスペイン北東部のアラゴン州。スペインではガルナッチャ、イタリアではカンノナウという)の明るさ、華やかさ。シラーのスパイシーさは感じることができる。

カリニャン(グルナッシュと同じくスペイン北東部アラゴン州原産)主体とすれば、その際だったタンニンと酸の印象は納得がゆく。カリニャンは香りそれ自体としては強くなくても、スパイシー感やなめし革感に貢献しているのでは。

結果的にもう少し熟成させてもよかったが、それもまたご愛敬ということで。ウィルスの早い収束を願いつつ…