今日の一杯はマルセル・ダイス「アルザス コンプランタシオン」2022。
アルザス13品種の混植混醸。
“ビオディナミ”とはいえ、”ビオ”(テロワール)を前面に感じさせない上品な造り。
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レモンイエローにオレンジを1滴加えたような外観。
第一印象には白黄色の花、うすい緑の葉(ヴェルヴェーヌ)、フルーツからは白黄色に茶色が少し加わったようなイメージ(リンゴの芯・皮の茶色味がかった洋梨)、蜜蝋、貝殻・鉱物、軽いペトロル。
丸みのある穏やかな酸。甘味・アルコール度数ともに中程度で、後味に苦味がしっかりくる。
13品種の混植混醸とはいえ、後味にはゲヴュルツの存在感があると言えそう。
ゲヴュルツからの発想で香辛料のきいた料理にも合うのでは。
(左がマルセル・ダイス、右が比較試飲のヴェルデッキオ)
たまたま横で開いていたイタリア・マルケのヴェルデッキオと比較試飲。
外観はヴェルデッキオの方がレモンイエロー(粘性軽め)、
マルセル・ダイスがレモンイエローにオレンジを1滴加えたような色合い(粘性ややあり)。
ヴェルデッキオの方がチョーク(粉っぽさ)、線香(煙っぽさ)をより感じ、またレモンを思わせる酸がいきいきしていている。
非常に満足度の高い一本で、「品種個性」による好き嫌いが出ないので家族や友人との食卓でも、シチュエーションを選ばず好まれそう。
マルセル・ダイスの他のシリーズも是非手にとってみたい。