剣菱酒造 黒松剣菱(兵庫県)

ここ数日、自宅で「黒松剣菱」を飲んでます。1505年の創業以来、「剣菱」は500年以上いつどこで飲んでも剣菱というポリシーのもと作られているお酒です。「止まった時計でいろ」という家訓(下記参照)は説得力がありますね。

流行を追い、流行についていこうとすると、どうしても一歩遅れが生じます。
そして、遅れている時計は、一日に1度として時間が合うことはありません。
しかし、止まっている時計は、1日に2度、ぴったりと時間が合います。

「剣菱酒造」のサイト、企業理念のページより

透明感に秀でたというよりは、雑味も含んだ米の旨みが広がる辛口のお酒、といった印象は、飲んだことのある多くの方が感じるのではないでしょうか。まろやかさと余韻も心地よい、まさにポリシーの通り、何年かに一度は戻ってきたくなる味です。

剣菱酒造 黒松剣菱
4.0

濃厚・芳醇な味わいが酸味や辛みと相まって、米の豊かな味わいを引き出す、500年以上変わらない味を求めたおなじみの日本酒。

コンビニやスーパーでも買える身近なお酒ながら、好みにもよるけど「剣菱」がもたらす米の旨みは単独でずっと飲みつづけるには、少し癖が強いのではという気がします。そこで、どんな「おつまみ」と合うのかをみるために、普段のみゆえに普段の食事と合わせてみました。

キノコのバター和えは、キノコの軽い味わいとオイリーな風味が黒松剣菱の旨みに隠れてしまうので、相性としてはそんなに。またホウレンソウ(たぶん他の葉物も)では緑のくさみを強調してしまうのでこちらもよさを殺してしまう感じ。

相性がよかったのはブリ大根。みりんの甘味と黒松剣菱のもつ独特な癖が響きあって、ブリの適度な噛みごたえと大根の柔らかさと相まって旨さが引き立つ。そして、今日のマリアージュで発見だったのは、意外にもキュウリちくわの醤油がけ。キュウリちくわの噛みごたえと控え目な味わいが酒の旨みを引き出して、一方で日本酒の癖の部分をつまみが緩和してくれる。

気仙沼ほてい ぶり大根味付
5

普段づかいのブリ大根。雑味をのこした、米の旨みがいっぱいに広がる日本酒と一緒にどうでしょう。

日本酒がある食卓に、プラス一品のアイデアになれば。今日も読んで頂いてありがとうございました!